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2024/02/25

中河さんの「My partnerʼs holiday 相棒たちの休日         ~表具師の道具~」11) 刃物編 part1  鑿

鑿です。短柄です。

これは掛け軸作業で、仕上げる時に環を取り付けるのですが、

足付きと足摺の2種類あります。

足 付きを取り付けるときに、

八双を少し掘らないと いけないのですが、

その作業のためだけの鑿です。

短柄だからこそのパフォーマンスが光りま す

短柄.jpg

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今回は以上になります。 みなさん、いかがだったでしょうか?

刃物は基本的には自分で研いでいます。

しかし、特にハサミ類は研ぐのは非常に難しいです。

刃と 刃との噛み合わせがスムーズにいかないと

全く切れないハサミになってしまいます。

包丁とか鑿な んかはピンピンに鋭く研げさえすればそれで良いのですが、

ハサミの場合はそれプラス噛み合わせ が重要になります。

なので、失敗したら、刃物屋さんにレッツゴーです。

また、切継の作業についてですが、

最近はカッターを使用される方も多いと申しました。

どちら が良いとか悪いとかの問題ではありませんが、

どちらの方法で切り継がれたのかな、と気になった方に

見分け方のポイントです。 カッターナイフは両刃です。

なので、どうしても裁断面が斜めになってしまいます。

その場合、断 ち口の裂地の外側に、

僅かながら裏打ち紙が顔を覗かせます。

一方、丸包丁は片刃です。つまり、裁断面は垂直に裁断されます。

なので、裏打ち紙が顔を覗かせ ることもなく、

キリッと、スカッとした仕上がりになります。

とは言っても、もしかしたら一般の方には見分けは難しいかも知れません。

それぐらい僅かな差 ですが、

その僅かな差がキリッと見えたり、

スカッと見えたりする差なのかなと僕は考えている ので、

どんなに忙しくても丸包丁だけはいつもしっかりと手入れしております。

またこれからも、ちょっとしたエピソードも合わせて

ご紹介していければと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。