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2023/09/04

「ステイホーム応援第九弾」中河吉由樹さんのMy partnerʼs holiday 相棒たちの休日~表具師の道具~     二十六回目 ドウサ刷毛

細い刷毛.jpg

まなびおおさか「ステイホーム応援第九弾」

京都府在住 中河吉由樹さんの

「My partnerʼs holiday 相棒たちの休日~表具師の道具~」

第二十六回目はドウサ刷毛の第六回目です。

新しく作ってみた馬毛による、細い方の刷毛で す。

新しい押し方でご活躍です。

ちなみにです が、箔押しに使用する刷毛というのは、

刷毛屋さ んにこしらえていただいてから、

自分でちょっと 仕上げ細工を施します。

この刷毛もちょっとある 部分が細工されています。

 

 My partnerʼs holiday 相棒たちの休日~表具師の道具~

              ⑨ドウサ刷毛

             京都市在住 中河吉由樹

今回は金銀細工、つまり金箔押しや砂子振りなどに使用する刷毛をご紹介したいと思います。

金箔押し、砂子振りともに基本的な使い方は同じです。

工程としては、支持体となる和紙などに膠と明礬を配合した混合液(これをドウサと言います) を

数回に分けて塗布、乾燥を繰り返します。

そして、膠液でドウサを溶かしながら、

箔を押す(貼 り付ける)なり、砂子を蒔くなどします。

そして、乾燥させたら、止め引きといって、膠液または ドウサを塗布し、

乾燥させて完成です。

文章にするとすごく簡潔になってしまいますが、

実際には天候や和紙の漉き具合など様々な要因 により仕上がりが左右されますので、

表具の世界では難易度が高い作業と言えそうです。

それによ り、使用する刷毛には極めて高いクオリティとパフォーマンスを求めてしまい、

一つ一つ要望を お伝えして作っていただいております。

また常に強い酸性に晒されるため、使用した後はしっかりと洗ってあげないと毛がダメになって しまいます。

糊刷毛とは違い、消耗の度合いが 格段に高いです。なので、思い入れも一入で す。