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2023/04/29
まなびおおさか「ステイホーム応援第九弾」中河吉由樹さんの 「My partnerʼs holiday 相棒たちの休日~表具師の道具~」十四回目 撫で刷毛
まなびおおさか「ステイホーム応援第九弾」
京都府在住中河吉由樹さんの
「My partnerʼs holiday 相棒たちの休日~表具師の道具~」
第十四回目は撫で刷毛の第二回目です。
My partnerʼs holiday
相棒たちの休日~表具師の道具~
⑦撫で刷毛
京都市在住 中河吉由樹
今回は撫で(なで)刷毛をご紹介したいと思います。
この刷毛は字の如く「紙を撫でつける」と きに使用します。
また、襖などの浮け掛けや打ち刷毛を使用しないまでのトントンと叩くとき、
さらには打ち刷毛で叩いた後の紙の繊維のモケモケを取り除くときなどにも使用します。
おそらく、職人さんそれぞれの好みが強く出る道具の一つだと思います。
撫で刷毛に使用される毛は2種類です。 一つはシュロ(棕櫚)です。
ヤシ科の植物で、樹皮の繊維層(葉鞘)を利用します。
高級な箒(ほ うき)にも利用されています。
もう一つは打ち刷毛と同じくクロツグの葉鞘です。津久毛と言ったりします。
またこれらを好みの 配合でミックスしても使用されます。
写真は、シュロと津久のミックスで拵えた撫で刷 毛です。
剛柔と兼ね添えた刷毛です。
裂地の肌裏などはこの刷毛の出番です。
トントンと叩くこともできますし、かなり万能ですね。
こちらも幅5寸です。